沐浴が義務とされる場合について
1巻 P.246-247
アブー・フライラによると、預言者はこういわれた
「交接のあとの沐浴は、男女それぞれにとって義務である」
なお、マタルの伝えるハディースには「たとえ射精しなかったとしても」と記されている。
前記ハディースは、カターダによっても別の伝承者経路で伝えられるが、表現上に多少の相違がみられる。
なお、「射精しなくても」という言葉は省かれている。
アブー・ムーサーはこう伝えている
ムハージル(マッカからの移住ムスリム)とアンサール(マディーナ在来のムスリム)の両グループ間で意見の相違が生じた。
アンサール・グループは「性交後、沐浴が必須とされるのは、射精、もしくは、分泌液がみられる場合に限る」と主張し、これに対しムハージル・グループは「性交が行われた場合、沐浴は、射精の有無に関わらず必須である」と述べた。
これに関しアブー・ムーサーは「ムハージル・グループの見解に同意する」と述べ、次のように話した
「私はある日、起き上がってアーイシャの処に行き質問の許可を求め、それが許されたのでこういった『母よ!(もしくは、信者の母よ!)、私は少々恥ずかしいことをおたずねしたい』これに対し彼女は『あなたを生んだ母親に質問できることを私にたずねるのは、何も恥ずかしいことではありません! なぜなら、私もまたあなたの母親ではありませんか』といった。
それで私は『どんな場合、沐浴が必須なのですか』とたずねた。
すると彼女は『あなたは、その件に関し最適任者に質問しています!
アッラーのみ使いは、女性の四肢の上に臥し、割礼部分を互いに触れ合わせた者に対し、沐浴は義務となります といわれたのです』と語ってくれた」
預言者の妻アーイシャはこう伝えている
或る人がアッラーのみ使いに、妻と交接しても射精することなく離れた場合の沐浴の是非について質問した。
アーイシャはその時横に座っていた。
み使いは「私と彼女は、交接の後、いつも沐浴している」とお答えになった。