交接後の沐浴について
1巻 P.231-232
アーイシャは伝えている
交接のあと、アッラーのみ使いが沐浴をなさる時には、先ず両手を洗い、次いで右手で水を左手の上に注ぎ、陰茎部分をお洗いになった。
そして後、礼拝の時と同様のウドゥーを行われた。
その後、水の中に指を入れ濡らしてから、髪の根元をその指でかき回し、髪が適当に湿ったところで、手一杯の水を三度頭におかけになった。
それから躯全体に水を注ぎ、次いで両足をお洗いになった。
前記と同内容のハディースは、ヒシャームによっても別の伝承者経路で伝えられているが、それには「両足を洗った」という言葉はない。
ヒシャームの父は、アーイシャから聞いてこう伝えている
預言者は、交接のあと沐浴されたが、その時には、先ず、両手の平を三度お洗いになった。
以下のハディースは、前記と同内容であるが、これには両足の洗浄についての記述はない。
ウルワは、アーイシャから聞いてこう伝えている
アッラーのみ使いは、性行為の後沐浴をなさったが、たらいに手を入れる前に、先ず両手をお洗いになった。
そして後、礼拝前になさるようなウドゥーを行われた。
イブン・アッバースは、母方の伯母マイムーナの言葉をこう伝えている
私は、アッラーのみ使いの近くに、性行為後の沐浴のための水を置いた。
彼は手の平を二度、もしくは、三度洗い、その後片手をたらいに入れて汲んだ水を注ぎながら、左手で陰部を洗浄なさった。
それからその左手で地面をたたき、手の乎を強くこすった。
この後、礼拝の時と同様のウドゥーを行ってから、水を三杯頭にかぶって、全身をお洗いになった。
そして後、この場所から離れ、両足を洗浄なさった。
私はタオルをお渡ししたが、それを使うことなくそのままお返しになった(注)。
(注)タオルの使用が禁じられているわけではない。
ただ、暑さをしのぐため水気を拭き取らなかっただけであろう
前記と同内容のハディースは、アアマシュによっても伝えられるが、伝承者ヤヒヤー・ビン・ヤヒヤー及びアブー・クライブによるハディースには「水を三度頭にかぶった」という表現はない。
なお、伝承者ワキーウのハディースには、口すすぎ、鼻孔の洗浄など、ウドゥーの全過程が記されている。
なおまた、アブー・ムアーウィアのハディースには、タオルについての記述はみられない。
イブン・アッバースは、マイムーナから聞いてこう伝えている
預言者はタオルを渡されたが、それで躯をお拭きにはならなかった。
水に濡れたままでおられ、自然に乾くのを好まれたのである。
アーイシャはこう伝えている
アッラーのみ使いは、性行為の後、沐浴をなさったが、その折にはたらいを運ばせ、手一杯の水を取って最初に右手、次いで左手の表面を洗浄されてからまた一杯の水を取り、頭におかけになった。