慈悲深く, 慈愛あまねきアッラーの御名において

7月1日にバングラデシュで発生した、非道かつ卑劣なテロ行為によって、犠牲になられた7名の日本人を含む方々に心よりの哀悼の意を表するとともに、ご遺族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。

こうしたテロ行為は、イスラームの本来の教えを蹂躙し、罪のない善良なる人々から生命と将来を奪い取る、許されざる暴力行為であり、特にこの度の事件は、啓 示の降りた特別なラマダーン月であり、かつバングラデシュの国づくりに貢献する善意の人たちを殺害するに及んでは言語道断であり、断固として受け入れられ ません。
また、イスラームあるいはムスリムの名前によって行われる一切の暴力と破壊行為についても強く非難いたします。

イスラームはテロを否定し、クルアーンは、生命はかけがえがなく尊いものだと教えています。 「正当な理由もなく、また地上で悪を働いたという理由もなく人を殺した者は、全人類を殺したのと同じである。人の生命を救った者は、全人類の生命を救ったのと同じである。」(食卓章32節) 「正当な理由による以外は、アッラーが尊いものとされた生命を奪ってはならない」(夜の旅章33節)

イスラーム教徒であるなしにかかわらず、人間の命を最大限に尊重するのがイスラームです。罪のない人々の命を奪うテロ行為が、この世から消滅する日が一日も早く到来するよう祈念し、当協会は今後とも奮闘努力を重ねていく所存であります。

2016.07.05.

(宗)日本ムスリム協会

声明文(PDF)