調味料としての酢の効用
3巻 P.159-160
アーイシャは伝えている
預言者は「最良の調味料、または種々の調味料の中で最良のものは酢である」と申されました。
前述のハディースは別の伝承者経路でも伝えられている。
なおそれらの中では“最良の調味料”という言葉については疑念はない。
ジャービル・ビン・アブドッラーは伝えている
預言者は御家族に調味料をお求めになった。
御家族の方々は「私達の所には酢以外にはございません」と言った。
み使いはそれを持って来るよう求められた。
そしてそれを使って食べ始め「最良の調味料は酢である。最良の調味料は酢である」と申された。
ジャービル・ビン・アブドッラーは伝えている
ある日、アッラーのみ使いは私の手を掴んでその方の家に連れて行かれた。
その時、み使いに幾切れかのパンが出された。
その御方は「何か調味料は無いか」と申された。
家族の方々は「酢以外にはございません」と言った。
すると「まことに、酢こそ最良の調味料である」と申された。
ジャービルは「私は預言者からそれを聞いてから、ずっと酢を好んでいる」と言った。
タルハは「私はジャービルからその話を聞いて以来、ずっとそれを好んで用いている」と言った。
ジャービル・ビン・アブドッラーは伝えている
アッラーのみ使いは私の手を掴んでその方の家に連れて行かれた。
残余の話は前述のものと同一であるが、これには「最良の調味料は酢である」という言葉までで、その後は述べられてはいない。
ジャービル・ビン・アブドッラーは伝えている
私が家に座っているとアッラーのみ使いがお通りになって私に合図された。
それで私は立ってその方の所へ行った。
するとみ使いは私の手を掴んで歩かれ、その方の妻達の一人の部屋に行ってお入りになった。
そして私にも入ることを許された。
私はカーテンの向う側にみ使いの夫人が居られる所に入って行った。
その御方は「食事は出来るか」と言われた。
家族の方々は「はい」と言って三枚のパンを持って来て椰子の葉で編まれた容器に置いた。
アッラーのみ使いはその中の一枚を取られ、それを御自分の前に置かれた。
そして他の一枚を取って私の前に置いて下さった。
そして三枚目は二等分され、その一つを御自分の前に、他の一つを私の前にお置きになった。
その後「何か調味料はあるか」と申された。
家族の方々は「酢以外にはございません」と言った。
その御方は「それを持って来なさい。
最高の調味料ですそれは」と申された。